【5分でわかる】CRMとは?顧客管理の必要性とメリット
CRMとは、顧客関係管理システムであり、顧客情報の収集・蓄積・分析・共有・活用といったマーケティング活動を行うためのITツールです。
CRMの必要性・重要性が高まった背景には、「国内市場の縮小」「顧客ニーズの多様化」「非対面営業の台頭」が挙げられます。
そして、CRMを導入するメリットは、「一元管理」「リアルタイム情報共有」「業務効率化」「顧客囲い込み」「顧客満足度UP」「LTV最大化」などが実現可能な点です。
今回は、CRM(顧客関係管理システム)の必要性・重要性、そして上記6つの導入メリットについて、簡単にわかりやすく解説していきます。
目次
CRMとは、顧客関係管理システム
CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、直訳すると「顧客関係管理システム」であり、単に「顧客管理システム」とも呼ばれます。
簡単に言えば、「顧客情報の収集・蓄積・分析・共有・活用」といったマーケティング活動を行うための“ITツール”です。
CRMの基本機能としては、「顧客情報を一元管理して、顧客と良好な関係性の構築・維持すること」になります。
CRMの主な導入目的は、顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)を向上させて、顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)の最大化を目指すことです。
要するに、目的というのは、売り上げ・利益の最大化にほかなりません。
では、なぜCRMが注目されるようになったのでしょうか。
CRMの必要性・重要性が高まる背景
企業のマーケティング活動において、CRMの必要性や重要性が高まった背景は、主に以下の3つになります。
1.国内市場の縮小
日本では少子高齢化が加速し、国内市場が縮小して、顧客の奪い合いが起きています。
国内市場では新規顧客の増加が見込めないため、既存顧客の維持、つまりリピーターになってもらうことが重要なのです。
そして既存顧客と良好な関係性の維持するためにも、CRMは欠くことのできないマーケティングツールになりつつあります。
2.顧客ニーズの多様化
近年は「インターネットの普及」「市場の成熟」「ライフスタイルの変化」などの影響で、顧客ニーズの多様化・複雑化が加速しています。
結果として、今まで通りの画一的なマーケティング施策では、効果が薄くなってきているのです。
CRMは、この「顧客ニーズの多様化・複雑化」対策にうってつけで、顧客のニーズに合わせた最適なマーケティング施策を考えるのに役立ちます。
3.非対面営業の台頭
一時期、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、顧客と対面する外勤型営業(アウトサイドセールスやフィールドセールス)がたいへん縮小しました。
その一方で、非対面営業(インサイドセールス)が台頭して、リモート営業が注目されるようになり、オンライン商談が増えました。
こうしたビジネス環境の変化に対応するためも、非対面営業に役立つ「CRM」を導入せざるをえなくなっていると言えるのです。
続いて、CRMを導入するメリットについても、詳しく見ていきましょう。
CRMを導入するメリット6選
企業がマーケティングツールとして、CRMを導入するメリットは、主に以下の6つになります。
1.顧客情報をデータベースで一元管理できる
CRMを導入して、顧客情報をデータベースで一元管理すれば、誰がどこに書いたかわからなくなるような問題が起こりづらくなります。
ここでいう顧客情報には、氏名・役職・会社所在地・電話番号をはじめとする基本情報だけではなく、訪問履歴・商談履歴・受注履歴・成約率などのビジネスにおける重要情報も含みます。
そしてクラウド型のCRMであれば、いつでもどこでも必要な情報にアクセス可能です。
2.他部署とリアルタイムに情報共有できる
CRMを活用すれば、他部署の社員同士であっても、最新の顧客情報を簡単に共有できます。
結果的に、電話・チャット・メールなどで連絡をとる「コミュニケーションコスト」を最小化することになるのです。
顧客情報はリアルタイムに共有されるので、他部署との連携業務は、非常にスムーズになります。
3.営業・接客業務を効率化できる
事前に顧客情報のデータベースを確認してから、営業・接客業務ができるので、1に1人に親切かつ丁寧な対応ができるようになります。
たとえば、営業担当者の不在時も顧客からの電話対応ができたり、外回り中の営業担当者がスマートフォンでCRMを確認して折り返し電話できたりもします。
また、営業担当を変更するときの引き継ぎ業務も効率的で、コミュニケーションコストを最小化できます。
4.優良顧客の育成や囲い込みが容易になる
CRMを導入することで、優良顧客の育成や維持(囲い込み)が容易になります。
具体的には、お悩み客やそのうち客と呼ばれる「潜在顧客」を、今すぐ客と呼ばれる「顕在顧客」に育成する“リードナーチャリング”を簡単に実施できるのです。
そして既存顧客を囲い込んでしまえば、安定した売り上げを確保でき、アップセル(上位モデル・プランの提案)やクロスセル(別の関連商材の提案)といった施策も打てます。
5.顧客満足度や顧客ロイヤリティが向上する
CRMを活用すれば、顧客のニーズに合ったきめ細かい対応ができ、顧客満足度や顧客ロイヤリティの向上につながります。
補足すると、顧客満足度は「顧客の期待にどの程度答えたかの数値指標」で、顧客ロイヤリティは「企業に対する信頼や愛着」です。
この顧客満足度・顧客ロイヤリティが向上すれば、リピート購入してもらいやすくなり、売り上げ向上につながります。
6.顧客生涯価値(LTV)を最大化できる
CRMをうまく活用すれば、顧客が一生のあいだに自社にもたらす価値である「顧客生涯価値(LTV)」を最大化できます。
たとえば自社のファンになってもらうなど、顧客と長期的によい関係性を構築できれば、何度もリピートしてもらうことができるのです。
このように目先の1回の取引ではなく、継続的な取引で、自社の利益を最大化する戦略も大事と言えます。
まとめ
企業の成長を追求する上で、顧客との長期的な関係性の構築は欠かせません。CRMはその核心を担う存在として、多岐にわたるメリットを提供します。適切に活用することで、企業は顧客との関係性を強化し、持続的な成功を築くことができます。
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