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2021.03.07 WEBマーケティング

消費税総額表示義務、ネット広告・アフィリエイト広告のチェックポイント

2021年4月1日より、いよいよ消費税総額表示が義務化されます。今のところ違反しても罰則が無いとは言え義務、対応に追われている方も少なくはないのでしょうか。

さて、渦中の消費税増額表示ですが、もれなくリスティング広告やアフィリエイト広告などのネット広告で使用する広告素材(バナー/LP/広告テキスト)も総額表示の対象となることを忘れてはいけません。

本記事では、総額表示義務化の意義からネット広告のチェックポイントを紹介します。

総額表示義務とは?

 消費税の総額表示とは、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う課税事業者が、値札やチラシなどにおいて、あらかじめその取引価格を表示する際に、消費税額(地方消費税額を含みます。)を含めた価格を表示することをいい、2013年10月1日から2021年3月31日までの間は特例によって総額表示をしなくてもよいとされていました。

「総額表示義務」を実施する理由

 それまで主流であった「税抜価格表示」では、以下のような問題点がありました。

  • レジで請求されるまで最終的にいくら支払えばいいのか分かりにくい
  • 同一の商品やサービスでありながら「税抜価格表示」のお店と「税込価格表示」のお店が混在しているため価格の比較がしづらい

 これらの問題を解決するために、「総額表示の義務付け」を実施し、消費者が値札等を見れば「消費税相当額を含む支払総額」が一目で分かるようにしたのです。消費者のメリットは、次のようになります。

  • いくら支払えばその商品やサービスが購入できるか、値札や広告を見ただけで簡単に分かる
  • 価格の比較も容易になる

このように、それまでの価格表示によって生じていた煩わしさが解消され、ひいては消費税に対する国民の理解を深めてもらうことにもつながるのです。

総額表示が対象となる取引

 消費者に対して、商品の販売、役務の提供などを行う場合、いわゆる小売段階の価格表示をするときには総額表示が義務付けられます。事業者間での取引は総額表示義務の対象とはなりません。

総額表示を違反した場合の罰則は?

 現時点では、総額表示義務をしなくても罰則はありません。
しかし、総額表示義務は義務です。義務を全うしていない事業者は然るべき方法で処分が下る日が来るかもしれません。

対象となる表示媒体

 対象となる価格表示は、商品本体による表示(商品に添付又は貼付される値札等)、店頭における表示、チラシ広告、新聞・テレビによる広告など、消費者に対して行われる価格表示であれば、それがどのような表示媒体により行われるものであるかを問わず、総額表示が義務付けられます。

総額表示の表示例

国税庁のウェブサイトに例がありましたので紹介します。

10,000円(税抜)商品の表示例

11,000円
11,000円(税込)
11,000円(税抜価格10,000円)
11,000円(うち消費税額等1,000円)
11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6902.htm

インターネット広告のチェックポイント

 対象となる表示媒体は、消費者に対して行われる価格表示であれば、それがどのような表示媒体でも総額表示が義務付けられています。従ってウェブサイトだけではなくインターネット検索結果に広告を掲載するリスティング広告やSNSのバナーなどでも適用されます。

リスティング広告やSNS広告のチェックポイント

✓広告文に記載されている料金は税込表示か?
✓価格表示オプションに記載されている料金は税込表示か?
✓プロモーション表示オプションに記載されている料金は税込表示か?
✓他、広告表示オプションに記載されている料金は税込表示か?
✓レスポンシブディスプレイ広告に記載されている料金は税込表示か?
✓バナー広告に記載されている料金は税込表示か?
✓広告用ランディングページに記載されている料金は税込表示か?
✓ポップアップバナーの記載されている料金は税込表示か?

広告代理店に運用委託をしている場合は、正しく税込表示テキストになっているかを確認するために、設定ママのCSVデータや広告管理画面を提供してもらい、担当者自身もチェックしましょう。

アフィリエイト広告のチェックポイント

✓オファーに記載されている料金は税込表示か?
✓アフィリエイターのLPに記載されている料金は税込表示か?


 穿った見方をすれば、アフィリエイトで出稿しているインフルエンサーのタイムラインやアフィリエイトサイトも消費者に対して行われる価格表示と捉えられます。大手ASPを介する場合は登録アフィリエイターへ総額表示をするよう注意喚起をしているため安心ですが、ASPを介さず個別契約をしている個人・法人のアフィリエイターがいる場合は担当者自身がLPや広告文をチェックしましょう。

自社サイト以外のメディアでのチェックポイント

✓Facebookページに記載されている料金は税込表示か?
✓Facebookカタログにに記載されている料金は税込表示か?
✓Googleマイビジネスに記載されている料金は税込表示か?
✓飲食店の場合はぐるなび、理美容室の場合はホットペッパーbeautyなど、業種ごとの情報サイトに記載されている料金は税込表示か?

範囲に迷ったら国税局に確認!

 例えば、FacebookページやTwitterへ過去に投稿した商品の価格表示も総額表示にすべきか?や。自分達が意図せずまとめサイトなどに表示されている価格も対象なのか?など、適用範囲に迷ったら国税局電話相談センターに確認しましょう。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shirabekata/9200.htm#a02

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2007年2月15日
事業内容
Web マーケティング事業
インターネットメディア
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